第9回サポーターズミーティング 開催レポート

REPORT

倉敷中央病院  がん看護専門看護師 平田佳子先生

人生の最期、自分が大切にしたいことを共有

2018年10月18日、対話型企画「サポーターズミーティング」第9回を開催、52名のサポーターが参加しました。

第9回のテーマは「終末期」。倉敷中央病院  がん看護専門看護師 平田佳子先生に「人生の最終段階をどう過ごしたいかを考える~アドバンス・ケア・プランニング~」と題してレクチャーいただきました。

レクチャーでは、終末期医療における課題として「地域の中で患者と家族の生活に合わせた終末期ケアを提供できる体制整備」を挙げ、「“医学的な人間の身体に着目した医学的アプローチ”だけではなく、一人ひとりの人生に着目した“人間の生き方に着目した医療”を目指す方向に医療の在り方の見直しが進んでいる」と述べられました。そして、自身が人生の最後に大切にしたいことは何かを話し合うツールとして「もしバナゲーム」を紹介、サポーターは3~4名のグループに分かれ取り組みました。

 

持ち札5枚が配られ、ゲームの中でより大切にしたいカードがあれば交換、最後に残った5枚から譲れない3枚を選び、その理由について話し合いました。会場は和やかな雰囲気に包まれ、サポーターの皆さんは楽しく語り合いながらゲームを進行、自身で意識していなかった想いに気づかれたようすでした。「終末期になる前に終末期をどう迎えたいかを話す必要を感じた。もしバナカードがほしい」「夫婦で延命については話をしていたが、最後に何を大切にしたいかなど話す機会はなかったので、今日はじめて知ることが出来た」など、前向きな意見が多く聞かれました。

 次回は2019年4月、引き続き「終末期」をテーマに開催します。

もしバナゲーム

自身と大切な誰かとで「もしものための話し合い(=もしバナ)」をするきっかけを作るためのゲームです。一般社団法人Institute of Advance Care Planning(iACP)がCoda Allianceの許可を得て、翻訳・制作・出版しています。
詳しい情報は下記リンク先からご覧いただけます。
https://www.i-acp.org/game.html

グループ討議で出たご意見

●楽しみながらより重要さを感じられるゲームで良かったです

●自分にとって何が大切か考えるいい機会になりました

●かんたんだけど自分の気持ちを引き出してくれて楽しかった

●家族が大事だからこそ、家族の負担になりたくない

●人生をやり遂げたとの思いで死にたい

●最期を迎えるにあたっては本人や家族の気持ちを理解し優しい声かけのできる心ある医師などの医療人と巡り合いたい