第23回講演会 開催レポート

REPORT

「わが街健康プロジェクト。」(わがプロ)の第23回講演会が2019年5月17日、倉敷市民会館であり、倉敷市を中心に202人の市民が参加しました。。ブロンズサポーター(講演会参加3回で認定)は310名、ゴールドサポーター(講演会通算6回参加、サポーターズミーティング2回参加で認定)は125名、プラチナサポーター(講演会通算6回参加、サポーターズミーティング通算4回参加、わが友ポイント30ポイント獲得で認定)は4名となりました。

今回は「お家でも大丈夫!訪問診療がお家での生活を応援します!!」「訪問看護って?・・お家で何してくれるのかな?」の2本立て。
茶屋町在宅診療所 院長  亀山有香 先生は、「現在・今後、医療に求められるものは『健康管理』『予防・危機管理』『最期まで本人望む生活を支援する医療』」と紹介されました。在宅診療の対象となる方や診療内容、地域の医療機関や訪問看護ステーション、ケアマネジャーとの連携について述べられたのち、訪問診療時に持ち運ぶバッグの中身を舞台上で披露し、訪問診療でできることを具体的に会場に伝えました。患者さんの看取りについてお話しされた上で、「自分の望む『逝き方』を周囲の人間に話したり遺しておくことも大切」と、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の重要性にも触れられました。

倉敷中央訪問看護ステーション リバーサイドサテライト 樋口妙子先生は、訪問看護の役割を「病院と在宅を繋いで療養生活を看護する」ことと紹介。高齢化が進むと医療や介護を必要とする方の増加が見込まれるなか「個人的価値を尊重し納得ゆく死へ向かうこと」を支える必要があること、訪問看護を利用できる条件、在宅療養と訪問看護の連携などについて、親しみを感じる語り口で述べられました。患者さんが「病院に戻る」「自宅に帰る」と心が揺れながらも、心穏やかに自宅で最期を迎えることができた看取りの事例も紹介されました。

「自分らしく家族との暮らしを支えます」「いつか来るその日まで生活を支えます」「老いと向き合って、最期を支えます」と、参加者に向けて温かいメッセージを送られました。
6月にはサポーターのお一人から「わがプロへ参加して知識を深めたことで、ご主人の治療を在宅医療に切り替え、最期を自宅で看取る選択ができた」という感謝のお手紙をいただきました。
ブロンズサポーター認定者、ゴールドサポーター認定者記念撮影

サポーターの「声」(アンケートから)

●とてもいいお話でした。2つとも。病人を幸せに笑顔にできるすばらしいお仕事をして下さり、ありがとうございました。上手に利用させていただき、母の介護を続けます。
●亀山DRのケースの紹介、大変勉強になりました。近日中(夫?)肺炎(誤嚥性)を?して訪問診療に切り替えます。何日間になるかは不明ですが自宅で最期を見ていこうと思ってます。
●お二人の先生の話し方がお上手で、わかりやすかったです。まだ先かな?と思っていましたが、やはり我が家でも人生会議をしようと思いました。ありがとうございました。
●感動しました。何年もかけていろいろ充実して変わってきたなあと感じました。(十数年前も訪問看護師さんやケアマネさん いろんな方におせわになりましたが) いろんなことを考えます。
●どうもありがとうございました。今回の話は身に詰まる思いの内容もあり、思わず涙の出た部分もありました。訪問看護のありがたさ、よさもわかりましたし、人としてのつながりもあり、温かさを感じました。
●自分らしく生きることの大切さを再認識した。家族の最期を看取る日の心構えの参考になった。本人が希望すれば、点滴もしない方が望ましいことを知った。訪問看護の具た例がいっぱい出てきて感動した。同居しての看護の大切さを強く感じた。参加者の涙ぐむ声が多く出ていた。私自身も母92歳、父85歳、他人事ではなく、大変参考になった。ありがとうございました。


事務局スタッフの「声」

施設を飛び出し、地域の皆様と体操を行うこと自体が初めての試みでしたが、参加者の皆様、そして「わが街健康プロジェクト。」の運営を担ってくださったスタッフの皆様に温かく迎えていただき、実施することができました。メモを取り、質問をしてくださった方もおられ、皆様の健康に対する意識や関心度の高さに驚きました。会場は「真赤な太陽」のように熱くなり、私たちも緊張を忘れて楽しむことが出来ました。とても貴重な機会を与えていただき感謝を申し上げます。今後も、地域と医療関連施設の架け橋であるこのプロジェクトの輪が広がり、たくさんの方々の健康が促進されることを期待しております。
倉敷記念病院(健やかブース)